ひつじ雲

ひつじの群れが
机の上を横断する
通過するまで
宿題は中断
頬杖をついた鼻の先を
ひつじたちは通り過ぎていく
一番端の崖の所まで到着すると
窓から空へと向かい
雲の群れになった
あの日どこかにしまった宿題は
まだ終わらない
多分、ずっと終わらない

投稿者

コメント

  1. ひつじたちの〈サイズ感〉が素敵です。それは詩の〈おおきさ〉を規定しているとも言えるのですが、ここではその規定が、人間の脳髄のサイズに合っているのだと感じます。さまざまな大きさで提供される〈文化の中で〉、このような詩の持つ〈サイズ感〉が、いかにも人に合っていると感覚されることは、とても貴重であると思えるのです。すばらしいことです。

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