焚き火

粗末な哀しみを夜に浸し、
柔らかくなった端くれを口へ運ぶ

牛脂の付着した鍋に、
豆と小麦粉、
岩塩を加えてシチューを作った

焚き火に、美しい魔女が裸で踊っていた

火のそばが母のぬくもりに思えた

燃え盛るゆらめきの中で、
硬い干し肉を齧る

バーボンとビスケット、
赤いレンズ豆だけのシチュー。
もうじき懐が潤ったら、
酒場の二階へ上がり
派手な化粧の女を朝まで愉しませてやる
それまでは、バーボンが相手だ

夜の寂しさよ、
もっと近くまでやって来い

朝になったら、おまえとは他人だ

投稿者

大阪府

コメント

  1. 西部劇のイメージで読みました。こんな夜に憧れます。

  2. @あまねさん、コメントをありがとうございます。

    西部劇で焚き火のシーンがよく登場しますが、たいがい鍋に石で潰したコーヒー豆を煮て飲んでいますよね。

    カーボーイ珈琲。珈琲を啜って、口に入った豆をペッと吐き出して飲むやつ。

    それと、焚き火は暖かくて、火のあるかぎり、底冷えのする夜でも朝までよく眠れます。

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