ポストマン

耳が痛むほどの静けさの中
なんにもないことを
風景や、音階の隙間に
みようとしてた
きこうとしてた

和音が
一通だけ届き
雨に流され
みわたすかぎり
一つのポスト

ミレドが食べられている
耳が痛む

投稿者

大阪府

コメント

  1. とても痛切で静けさそのものが傷として残る作品です。
    一通だけ届く、一つのポストに世界とのあまりにも
     
    細い接点が胸に残ります。
    聞こうとすること、見ようとすること自体がすでに
    作者は耐えがたい行為になっている――その感覚を

    音と沈黙でここまで純化してみせて書かれたことに
    深い誠実さに感銘を受けました。ありがとう

  2. 架空の音階が、いくつも心地よく耳をくすぐっていくような。どこか切なく、素敵な詩ですね。

  3. @足立らどみ

    さん
    掬われました、と改めて
    なんだかんだと、考えたり、読んだり、書いたり、活きたり、活きなかったり、生活したり
    していて、良かったな、と。
    大仰でしょうけれど
    そんなに誠実なヤツではないですが
    今から、明日からのスケジュールが
    少しあかるいものに見えています。
    有り難うございます。

  4. @あまね

    さん

    架空の音階って、いいなあ、と
    多分そういうものを、書こうとして
    その音階の狭間の
    架空の、無音に
    ずっと惹かれているのかもしれないです。
    簡単に
    行間だったり
    そんな隙間
    ならない音が鳴っている
    ダメですね笑
    そういう詩は沢山読ませていただきました。

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