
探偵する猫
黄金色の瞳の猫に
僕は探偵されている
黄金色の瞳の猫は
門口の煉瓦塀の上で
僕が外出する瞬間を見張っている
黄金色の瞳の猫は
僕が戸口から足を踏み出したのが
何時何分何秒なのか
正確に記録している
黄金色の瞳の猫は
統計学を駆使し
僕の外出時間と宇宙の膨張の間にある
特異的な因果関係を探っている
現在僕を形作っている分子は
元を正せば宇宙由来のもの
僕と宇宙に特別な連動があったとして
何が可笑しかろう
黄金色の瞳の猫は
自らの推論を証明すべく
懐中時計を前足の下に隠して
お決まりの煉瓦塀に
座り続けている
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