ぼうず刈りプロトコル_1(現代編・未来編)

第1部 坊主にしてほしいねん(現代編)

散髪屋さん:「お父さん,お子さんの髪,これくらいでよろしいですか?」

父:「はい,ちょうどええくらいです.」

息子,はきはきと:「まだ長い.ぼうずにして.」

散髪屋さん:「えっ,ぼうず?」

息子,まっすぐな目で:「うん,テレビに出てる○○みたいにしてほしいねん.」

父:「えー,ぼうずはやめとき.ぼうずはちょっと……
(ぼうずにさせて家帰ったら,たぶん嫁が怒る気がするし)」

散髪屋さん:「ぼうずはなあ,今からせんでもええと思うよ.」

息子:「友だちがぼうずにしてて,かっこよかってん.」

散髪屋さん,少し笑って:「ぼうずはやめとき。○○かて,
なりたくてぼうずになったんとちゃうと思うで.」

息子,しばらく黙ってから:

「……じゃあ,モヒカンで.」

それはあかんやろ

第2部 坊主にしてほしいねん(未来編)

散髪屋さん:「お父さん,髪はこれくらいでよろしいですか?」

父:「はい,ちょうどええくらいです.」

息子,はきはきと:「まだ長い.ぼうずにして.」

散髪屋さん:「えっ,ぼうず?」

息子,真っすぐな目で:「うん.頭のセンサーが光を通すようにしてるから,長い髪だとAI学習モジュールの精度が落ちるねん.」

父:「えー,坊主はやめとき.坊主にさせたら嫁が怒るし…」

息子:「友だちが坊主にしてたのも,実は量子通信モジュールが頭皮に内蔵されてたからやねん.かっこよく見えるのは,量子光学のせいやで.」

散髪屋さん,少し笑って:「坊主はやめとき.○○だって,そんな理由で坊主になったんちゃうと思うで.」

息子,しばらく黙ってから:

「……じゃあ,モヒカンで.こっちは重力制御ユニットが髪型に沿って微調整できるから.」

散髪屋さんと父:「それはあかんやろ…」

といいながら,アメリカ製のAIを搭載したロボットである父は
男の子の髪を切りながら苦笑した.

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