心の傘

「心の傘」

雨が降っている

幼子がひとり
水玉の赤い傘を差しながら
芽吹いたばかりのほうれん草に
水をやっている

雨が降っている
祈りが土に沁みてゆく
わたしはそっと傘をさしかけた

一時の雨が消えて
午後の風がまぶたを過ぎてゆく

抜けるような青空の元で
幼子がひとり
ヒヤシンスに水をやっている
その肩に
水玉のモンシロチョウがゆったりと揺れている

投稿者

長野県

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