波になって

繰り返す日々の中で
時折
穏やかに
重なっていくものがある。

身体癖
声色
肌の含み
独り具合
少しの未来と
懐かしみ。

上手く
言葉にすることはできない
それらが重なり
自らの巡りを
わからなくする。

齢を経ても
落ち着かない情感
おそれ
それらの
ひとつひとつを
追憶に交わらせる
繰り返す波にする
軽くなってみる。

ゆるり
すらり
のへり

波間に日々を浮かべて

濡れたまま
今までの生のいくつかを
無駄にしてみる。

投稿者

東京都

コメント

  1. 私の心境を代弁して頂いたような世界です。
    ラストの三行が沁みました
    ありがとうございます

  2. のへり、というのが おもしろいです。

    最終連に、ある特有の覚悟みたいなものを感じて、好きです。

  3. 「波になって」というタイトルと、四連目から五連目ではやわらかな創作
    ダンスへ言葉をのせてみる様な、とても自然な感覚が伝わってきました。
     私の筆には……書こうとしてしまう肩に力みがあるのかなぁ……そんな
    事も感じました。最終連、私も好きです。

  4. 蓄積することで醸し出される含蓄と、それらを適度に手放して行くからこそ保たれる生の瑞々しさみたいなものを思います。とても素敵な世界。オノマトペも素敵です。

  5. 思春期の頃、サーフィンボードに乗った記憶がないのに、大人になって
    子どもたちとバナナフッシュに跨った植え付けられた記憶だけはあって
    ときどき、不思議だと夢から醒めておもうことがありました。言語化で
    いっそ波になってしまえば良いとも考えるわけですが、作者のように、
    詩に昇華できる方は稀にいるにしても、ネット詩界隈では貴重ですわ
     
    いつもありがとうございます♪

  6. @風太郎
    風太郎さん、最終行は、どう落とそうか迷ったのですが、気に入ってくださり、嬉しいです。…のへり、と波間に浮かんでいます。

  7. @こしごえ
    こしごえさん、オノマトペは普段あまり使わないのですが、この詩には入れてみました。上手くいったのかは、わかりません。最終連は迷いました。…これでよかったのかな。

  8. @リリー
    リリーさん、人生を、少し軽くしたいという気持ちは、ありました。齢をとったせいもあるかもしれません。諦念の気持ちもあったのかな。最終連は、迷いました。…今も迷っています。

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