乗り遅れて

息を切らし
上る階段の先で
電車は出発し、
白白としたホームに
立ち尽くす
 
霜の厳しく立った朝
痺れるほどの冷たさに
かじかむ指先
イヤホンから流れてきたのは
真夏の海の陽気な歌で
零れる笑い
 
次の電車を待ちながら
 
淡く青に晴れ上がった空は
老いた目には眩しく
星のごとく征く飛行機は
音もなく
 
曲が変わって
流れるカントリー
 
故郷に戻り
数えた冬は知れず
 
ホームに流れるアナウンス
視線の先に
ひとすじ伸びる線路の先は
見果てず

投稿者

愛知県

コメント

  1. この詩の主人公が、乗り遅れて、駅のホームで、次の電車を待つ時間が、なんとも、こころ温まる時間だなあと、感じました。すてきです♪☆^^

    故郷に戻り
    数えた冬は知れず

    霜がおりる位の寒さになる土地なんですね。この詩の主人公(作者かな?)が、厳しい寒さを耐え忍ぶ姿が、思い浮かびました。
    ちなみに、私が今住んでいる村は、豪雪地帯で、冬は、除雪作業などで大変です。ふふ。でも、昨年度の今まで中の大雪に比べると、今年度は、今のところは、そんなに大変ではありません、ので、ありがたいです。^^

  2. @こしごえ さん、コメントありがとうございます。
    除雪の事故を毎日のようにニュースで目にします。安全第一でお過ごしください^^

  3. こんにちは。
    私は温かさではなく、何とも言えない寂寥を感じました。
    でもそれは何かとても長い人生によって担保された、深い寂寥です。

  4. @牛田丑之助 さん、コメントありがとうございます。

    夢叶わず郷里に帰り
    それでも日々は
    絶えることなく続き

    老いた目で見る線路の伸びる先に何があるんでしょうね。
    まだ先を夢見ることはできるのだろうかと思ったりします。

  5. 共感、共有して頂いた感覚が身体に沁みてゆきます。
    そこに現象が、自分も。あるようでした。
    結びがまた、すてき。

  6. @たちばなまこと さん、コメントありがとうございます。
    共感していただけてうれしいです^^

  7. こんにちは。汀尋様の御作品を拝読させていただいて時折、
    あつかましくもどことなく感性の似ているような印象を抱き
    愛着が湧くと共に、創作への刺激も受けております。
    ありがとうございます!^^

  8. @リリー さん、創作への刺激になっているというお言葉うれしいです。
    こちらこそ、コメントいただきありがとうございます。^^

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