蒼月草伝説
むかしむかし
月の光がまだ青かった頃
あるエルフが
たった一輪の花を咲かせた
それは
彼女が半世紀も前に出会った
ある人間の勇者が
「いつか見せたい」と言った花
絶滅したはずの
蒼月草
彼女は探した
勇者の銅像の足元を
枯れた原野を
戦士たちの墓標の間を
半年前
やっと一輪見つけた
その花を手に
彼女は魔法を唱えた
師から教わった
「役に立たない」と言った
花畑を出す魔法
するとどうだろう
荒れ果てた丘が
一面の青に染まった
それは
彼女がようやく理解した
愛のかたちだった
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