春に

目の前の少女は幾つだろう
きっと生まれて数年くらい
階段をよじ登るちっぽけな足
骨ばって余分な脂肪はなさそうな細い足
私の歩幅の半分にも満たない一歩

目の前の女性は幾つだろう
きっと私とそう変わらない
階段を登る私と同じ足
少しふっくらとして筋肉のついた同じ足
けれども私の歩幅の半分にも満たない一歩

過去の私もそうだった
丁寧に、着実に、一段一段越える度に、
分かち合えるような喜びがあったのだ
登れない階段は
遠回りして
透明にして
通らないように

今日は暖かいから
私も歩幅を半分にして
いちにーさんし、ほらもう少し

知らなかった
この街はこんなにでこぼこしていたのね。

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