ありがとうの日に

あなたが混乱を知らなくてよかった・帰る場所はむげん・淡水色の空には白い一筆が踊っている
園庭に赤いまっち帽子・幸せになりたいなんてこれっぽっちも考えもない笑顔ではしゃぎあう
見えない願いも溢れもそこかしこに
咲き遅れたサザンカに、ひとりきりが集まりそして分かれる花束に、眩しすぎる一縷の砂に
湿る香りに、海を知らないみかんの黄なに
一斉になびいたままでいる芒のオーディエンスに

また呼び寄せる。
指を差し出したら宇宙の一刻を舞うチョウチョウが突き放す。

あなたが痛みを知らなくなってよかった・ぎゅっと燃えかがやいて終えた・どこにいるの?
冷たい爪をはがして手元に持っている

もうすこし、そばにいて
そばにいて そばに
わらったままで
やさしさをかぶらせて
溶け落ちても構わない
。
。

。。。

画数の多いことも泣きながら慣れていく
わたしの背中からあなたは出てきて「出来るよ」と叱るでしょ
小指の先ほど咲いた白梅と強風に混ざってたたずむ
かさねた花弁をミルクレープにして、
明日にはわたしも
寝そべった雑巾になる

投稿者

コメント

  1. 子どもの無垢な風景と
    失われた誰かへの祈り
    のような想いが静かに
    重なります。

    そばにいての漣の音は
    風に乗って私のところにも
    届きました よ

  2. @足立らどみ
    さん
    とても優しいコメントどうもありがとうございます。

    ざざざと風に乗って届いたこと
    うれしく思います。

  3. @kフウ

    さん
    この詩はとっても好きです。
    波に乗りたいのだけれど
    詩に対するコメントとすれば
    オーディエンスって言葉が結構きつかったです。良い意味で。
    湖面の一筆にとまる
    二つ折りの手紙が
    淡色の湖底を写しているようでした。
    何を探しているのかな、って

    よく分かんないですね笑

  4. @wc.
    さん

    コメントどうもありがとうございます。
    オーディエンスというワード、けっこう「うーん」と迷ったところでもあります。
    どっちかというとギャラリー・・・肩寄せ合っている群れをあらわしかったです。

    二つ折りの手紙はぱたぱたと重なりながら
    湖底に沈む金色のお花を
    眺めているのかもしれません。
    ゆたかなイメージをありがとうございます。

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