非線形方程式
さくら色がいくつも
内臓のかたちをして
こぼれおちている
答えを探すのに疲れてしまった
もう歩けないよ
どこにも着けないまま
道だけは遥かに続いていく
(星を拾ったんだ)
(名前をつける前の)
乱数軌道上に
いくすじも敷かれたレール
壊れた車輪が
さくら色に
散らばって
こんなふうにおわっていく
なにもかもは
散りばめられた光たちには
どうやっても
さわれない
むなしく宙を切り裂く指先
ほんとうはみんなそうだって
思えたならいいのにね
ひとつ
またひとつ
壊れた肉体が
層をつくって
弔われないまま
さくら色の
道をつくる
ああ、雨がくる
コメント
さみしさにある( )の中、とても好きです。
強い草花が美しく浸食した廃線路を思います。
その中にちらばっている我々はさくら色のお肉にすぎないのでしょう。
鶏胸肉を食べたくなりました。
さくら色がグロテスクな肉塊との対比の中で、疲弊、孤独、絶望感がやってくる。実は誰もがこのカオスにいながらも孤独なのか。雨は降ってはきても洗い流してくれなどはしないのか、、、切実な詩に思えますが、たちまこさんのタフなコメントの結びで私も桜鍋くらい想像しておきます!
いつも以上にfragile
でもそれがきれい
この詩を拝読して、なんとも言えない、無力感を感じました。でも、それでも、道は続いて行く。
(星を拾ったんだ)
(名前をつける前の)
ここ、特に好きです。
そして、結びの一行、ああ、雨がくる、に 何か ある種の 救い というか 希望を感じます。