そして
そしてヒトは何万年もの間争いをしている。
そして
銀河の岸では鬼たちが歌を歌っている。
そして
星々の亡骸に
花を供えて
ひとつひとつの星に
黙礼をしていく鬼たち
そして
失われた
愛は
今
行方不明だ
光が影の涙を零している
そして
雲におおわれた灰色の空の下他人事ではないと風は吹く
そして
私の鬼は歌い終えた後に黙礼をする
そして
私の鬼は沈黙をして目をつむると
明日は死ぬ
そして
明日は死ぬが
生と死を 生と死を思うことによって
絶望を失い
目をつむりながらこころの闇に耳を澄ますと
こころの中に愛が見つかる
そして
コメント
あああさんへ ああ、そう言ってくれて、ありがたいです。
あああさんの愛を私に分けてくださいまして、ありがとうございます。
死んでしまえば絶望は霧散し、だが愛は失われたとしても何かの形で残る。それはそえられた花や涙や「そして」なんだと思います。
王殺しさんへ はい。一言であえて言えば、私は「死ねる」んですよね。「死ぬ」ではなくて、可能としての「死ねる」。これが悪いことなのか いいことなのかは、他人には理解できないことかもしれませんが、絶対的に「死ねる」んですよね。まあ、これは、「死」に対しての受け取り方の問題なのかもしれませんが。
ただし、「死」の直前までに起きる過程で、他人から奪われる「いのち」というものは、とっても悲しい「いのち」ですね。今の今、たった今、絶望の思いをしている人がいるでしょう。
その中で、鬼たちは、亡骸へ歌を歌い花を供えたりする。
そう、「そして」なんです。
王殺しさんがこの詩とこの詩に書かれている存在や物事を思ってくれて、とってもありがたいです。ありがとうございます。