
揚羽蝶
峠道を越しトンネルを抜け
山や雲が見え
蕎麦畑が広がり
せせらぎの音が聞こえる
その場所で
小さなバスを降りる
地面には
黄色と黒の抽象
全体は動く気配がなく
厳かに静止している
次第に細部が見えてくる
色の対比が際立つ羽の中心は
冷たさになじんでいる
横たわる面は強固
空の星のように散りばめられた大きさや色や角度の混交
硬くなった生や苦の末
一つの絶えた息が発見された

峠道を越しトンネルを抜け
山や雲が見え
蕎麦畑が広がり
せせらぎの音が聞こえる
その場所で
小さなバスを降りる
地面には
黄色と黒の抽象
全体は動く気配がなく
厳かに静止している
次第に細部が見えてくる
色の対比が際立つ羽の中心は
冷たさになじんでいる
横たわる面は強固
空の星のように散りばめられた大きさや色や角度の混交
硬くなった生や苦の末
一つの絶えた息が発見された
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コメント
抽象的な把握から始まって具体的な詳細に視点は移り、最後に「耐えた息」という目に見えないかつての生命の営みへとつながっていく。
命のないそれは既にただの物体でしかないのだけれど観察者の目で最後の生命の息吹を与えられた気がします。