通夜
綿菓子が曇った夜空に
ほぐれて溶けていく
描き続けた鉛筆は
冷蔵庫にしまっておいた
波間のエレベーターは
花畑の夢を見ながら
昨日のある方へと
漂ってやまない
昔と同じ型の自転車が届く
他愛のないわたしの童心は
それに乗れば
どこまでも走って行けた
したい話は
たくさんあった
綿菓子が曇った夜空に
ほぐれて溶けていく
描き続けた鉛筆は
冷蔵庫にしまっておいた
波間のエレベーターは
花畑の夢を見ながら
昨日のある方へと
漂ってやまない
昔と同じ型の自転車が届く
他愛のないわたしの童心は
それに乗れば
どこまでも走って行けた
したい話は
たくさんあった
会員でない方は会員登録してください。
コメント
どなた様か、亡くなられた のでしょうか。合掌
他の詩人もそういう所があるのでしょうが。
たもつさんの詩には、通常の文章とはちがう詩的文脈がありますね。それは、常識では計り知れないものです。そこに、
たもつさんの真骨頂がありますね。
結局、死んでゆくとき最後に思い出すのは、幼い頃に買ってもらった、自転車の色かもしれない、なんて思いました。
ひとつひとつのフレーズが
もうここにはいないひと
「死」を、暗黙のうちに連想させてますね
したい話がたくさんあるのに
もう、その人はいない
綿菓子は静かに溶けて
鉛筆は冷蔵庫の中で冷えてしまっている
しんとして、ポカンとしポツネンとして
言いしれない淋しさが全体に膜を張ったみたいに
覆っている感じがしました
波間のエレベーターは明日には行けないのですね…。花畑の夢をみながら、穏やかな波間をたゆたって、ほしいのは、見送る方の夢でもありますね。