水餃子

餃子を食べる
シャワーを浴びる
餃子は濡れる
わたしはひとり

空は晴れてる
餃子は濡れてる
水餃子を思い出し
旅に出かける

わたしの呼吸
わたしの鼓動
列車に乗って
餃子を忘れたと気づく

家へと戻る
足早に戻る
餃子を鞄に入れて
シャワーを浴びる
鞄は濡れる

生きていることと
死んでいること
その違いについて考えてみる
焼き餃子と水餃子の違いに例えて
考えてみる
生きていれば
焼き餃子も水餃子も
食べられる
死んでいれば
両方食べられない
シャワーを浴びることもできない
死んでいれば
水餃子を思い出すこともなかった
なかったのに

濡れた鞄を持って
駅へと向かう
空は晴れてる
シャワーを浴びる
列車は濡れる

わたしと鞄を乗せて
列車は濡れた列車のまま走る
わたしは呼吸
わたしは鼓動
知らない街で
子猫が産まれる

投稿者

コメント

  1. 食べられたり、濡れたり、忘れられたり、たぶん死んでいたり、何だか餃子は哀れな存在…。哀れな餃子が鞄に入っていることは忘れ、死は振り切って、電車は生の方向へ走ってほしいと感じましたが、この詩の奥行きを、私は読み取れていないかもしれません…。

  2. @野鳥倶楽部
    野鳥倶楽部さん、コメントありがとうございます。
    詩の奥行きは私もよくわかりませんが、野鳥倶楽部さんのコメントがこの詩に彩りを与えてくれたと思います。
    ありがとうございました。

  3. 餃子がどこか人間のような。そんな気がしてきました。当てのない迷い絵に入り込んだような、不思議な感覚を覚えます。

  4. @あまね
    あまねさん、コメントありがとうございます。
    良いのか、悪いのか、自分自身が「当てのない迷い絵」に入り込んでいる感じです。などと書くと中二病っぽくなりますが。
    このままふらふらしているのも悪くないかな。

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