歩くひと

通勤バスで
いっしょに並ぶ男

スッと背は高く
少し白髪混じり
服装は主張せず
歩調は乱れず
振り子時計のように
静かに確かに進む
これがこの人の生き方なのかな
なんて勝手な想像
主張しないのに
刻まれる人だ

もうひとり
中肉中背の男
顔は浅黒く、髪も黒い
ショルダーを掛けた肩をいからせて
空気を開きながら歩く
帆船のように
ズンズン進む
これがこの人の生き方なのかな
なんて大きなお世話
圧があり過ぎると
かえって残らない

わたしは問題外
背は低め
シミソバカスをマスクで隠し
自信の無さをユニクロのシャツで隠し
気の弱いペリカンのように
人の動線を避けて歩き
左折車を気にしながら
早足で信号を渡る
そういえばこうやって生きてきたなあ
なんてしみじみ
弱さは案外
強かなのよ

投稿者

コメント

  1. 確かに、人の歩き方は人生を表しているかもですね。
    圧がありすぎると、印象に残らない
    そして弱いペリカン
    ぐっときました

  2. しみじみ出来る生き方の ありがたさ。素的。

  3. 三者三様、まあそれでもいつも一番自分がいいとなればよいなあ。人の目を気にせずに。

  4. 那津na2さま
    コメントありがとうございます。
    ペリカンは本当は獰猛らしいのですが、
    イメージだけで気弱な子にしてしまいました(汗) その部分に触れていただけて嬉しいです。

  5. こしごえさま
    目立たず静かに生きられること、
    それもひとつの贅沢なのかもしれませんね。
    コメントありがとうございます。

  6. 王殺しさま
    ひとのことを言いながら、わたし自身どう見られているかは分からないですね(笑)
    おっしゃるとおり、自分が納得できていればそれで十分だと思います。
    コメントありがとうございます。

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