夕鬱
陽の傾いて、風が肌寒く、街路を往く車や、家々に明かりが灯る頃、心は寂しさと虚しさをおぼえる
感傷的に、黄昏ている、簡単に表現されるものだけれど、束の間の精神の静寂は永遠のようにもおもえる
ひとたびでも、臆病や恋煩い、躁に鬱、心に病を患ったならば、感動のない時間は地獄である
感情の矛先は、誰でもない己に向けられ、時には容赦のない、弾丸が急所を射抜かんとする
自然を装って、自分を偽って、必死に取り繕わなければ、世界からつま弾きにされるような不安がよぎる
道化を演じているうちは、観客が笑い転げているうちは、絶望は向けられても、手はかかることはない
疲れ果てて、倒れそうになるうちに、数多もの他人の中で、独りで絶命を切望することになる
故に、いっそ、何もかもを曝け出して、美しい景色に溺れていればいいのだと、結論付けることにした
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