やさしくはない夜 やさしくはない朝
夜がふける
やさしくはない
さめない日々
遊び足りなくて
からだのちからを抜くために
くすりをのんでいるのは秘密
午前3時の激烈なフラッシュ
重低音がアスファルトを濡らすと
蒸気を揚げながら息苦しさを助長させ
人々は意識を失う
やさしくはない
インコが息をしていないから
お医者で治してもらった夢と
未開の地から
魚がたくさん釣れる夢を集めて
やさしくはない朝の足しにする
いちばん大切なものは何
困らせるあなたのおもちのような頬に
日焼け止めを重ねるあつい朝から
何も奪わないでほしい
コメント
何も奪うことのないやさしい夜とやさしい朝の大切さが際立って感じられました。それらが死ぬほど退屈だと思った頃もあったり、いろんな情景が思い出されました。癒されてほしいなぁ。
現実と夢の狭間を流れていく映像みたいです。
コメント失礼いたします。
やさしくはないほうが
やさしくはあるよりも
信じられるなぁ、と
ふと感じました。
ないほうがより現実味があるからかもしれません。
詩の中盤まで、作者の、不安定な、微妙な心持ちを想ったのです。…が、最終連目で、「あなた」を慈しむ柔らかな意思が伝わってきました。
@あぶくも
さん。あぶくもさんはやさしいっす。
猛暑は人々の自由も奪ってゆきますね。
@timoleon
さん。暑さでゆらめいていた8月でした。
@Yatuka
さん。コメントかっこいいです!強さ、意識したいです。ありがとうございます。
@ぺけねこ
さん。ありがとうございます。現実味があることは受け入れやすいですよね。陰陽があるからそれぞれ成立しているんだよなぁとも思います。
@長谷川 忍
さん。作者はいつもバランスを取る努力をしているので不安定なのかもしれませんね。
世界で変わりにくいのはは子どもへのポジティブなまなざし、だといいな。