1962年
ゆがんだものは、徘徊する
ブランコの心象からトルコ石の切片
あかるい陽の光のベーゼ
歩いて行く、そして禁断の、核心
ゆるやかな印は毛筆で書かれている
細心の河の道を羅針盤としてかざしている
君は踊ろうとする塩湖のほとり
ランダムに地層の上に残されて
われわれの命を奪いたいのだと言う
正面から固く、携行する面から、かざされている
ウルウルウル・まぶたもスワップする
木立ちの玲瓏の神経線、さらに
ビスケットの缶の雲、それは飛行線
わたしたちの連携するパイプオルガンには
1962年の音・拷問の音・ひびけと言う
それは、それは、それは、
ピストールの言葉の行進する、ひばりの空に
たったいま ホボロスクの シャツの乾いて
乳首のシャツは夜の野菜畑を包囲する
きわめて繊細な・・・ビルディング・・・られるれーろ
はるかな、繊細な、野菜ジュース、
理髪店の看板の犀の角が朗読する、時間です
しわくちゃのばあさんのホルモンを食べたいと
街の交差点の肉屋の冷たい《冷凍》世界
はがして、はがされて、皆々様の健康と
クロサイの絶滅とシロサギのはばたきと
羊毛のひざかけの声を聞く
やや、恋しい人のさびしく言う
やすい、ややもすれば、心筋梗塞のさびしさを言う
たらたらたら・ちらちらちら・もともとの顔
世界の心臓のバカラの法則
われわれの都市は海へと向かう
創造される近親者の機械
それを行動する虫・それは行為する幼虫
葉はしげり、樹々は素朴な歌を希望する
ゆがみを正す曲がった計測器を
探し出してわたしはかの人の首にまく
1962年の夏である
沿岸地方の重力
東の国は
おりがみである。
コメント
すでに詩が破壊された場所から始めようではないか。我々は言葉を喪失している。世界は世界する。神は世界する。神々は人間の言葉を拷問する。ハタシテ詩ハコノママでいいのか。