008
考えるな 感じろ
と誰かが言ったが
背中で感じても指が動かない私は
ひたすら考える
詩人のような暮らしや
詩人のような風貌を
持ち合わせていない私は
ひたすら考える
語彙の小箱から摘み出した
偽善のピースを握り締めながら
考える(耳の裏を掻いている猫)
感情の鍋から掬い上げた
独善の切れ端を頬張りながら
考える(噛み殺しきれない笑い)
常識の荒野から掘り出した
「言葉遊び」を蹴飛ばしながら
考える(奥歯に挟まった何か)
テレビの裏側から吸い上げた
「ありのまま」を持て余しながら
考える(南無阿弥陀仏)
考えて
考えて
何を考えていたか分からなくなった頃
ぽろりぽろりと
耳垢のように
詩の言葉が剥がれ落ちてくる
慌てて拾い集めながら
自分を呪わずにいられない
感じるな 考えろ
何の因果なんだろう
考えることが止められない
コメント
やっぱ猫はいいなあと思います。
(かっこがきの中、全部好きです。)
詩人のような、というのはどんなだろうと思わず俯いて考えます。
この写真の人、考える葦にでもなろうとしてるんだろうか。私も考えちゃう人かも知れない。だけど、感じてもいたいという欲張りな人だな、きっと。
@たちばなまこと さん
>コメントありがとうございます
()の中は本音を書くことにしています(笑)
猫はいいですよ。ネタに困ったら使えますしね。
詩人のような、というのは個人的ないろいろです。
気が向いたら話すかもしれません。
@あぶくも さん
>コメントありがとうございます
本当に何考えているんですかね。浴場で服でも盗まれたのかな(笑)
感じるだけなら、ただのカメラ好きのオジサンで終われるんですが。。。
どうしても書いてしまいます。うんうん考えながら。