確実な幸せ

もし,間違いなく,確かな幸せがあるとしたら
仮に,そんなものが,本当にあるとしたのなら

それを手に入れることに,必死になるだろうか
それを手にしたところで,何か変わるだろうか

好きな人は遠く,知らない誰かと幸せになって
好きなものは脆く,気づけば粉々になっていて
好きになることは,幸せではないと言えるのか

嫌いな物事は排除し,喧騒は闇に葬り,静寂と
興味は尽きないとして,灰は宙に舞わないよう

いきつくところは,自分の感性がうごめく場所
発散と収束を繰り返す,心臓のような血濡れ場
欲も白々しい,空のように色を変え続けるもの

幸せはいつだって,自意識の中に眠りについて
朝日が昇るような温もりで,目覚めて,そして

いつだって幸せは,知覚と思考ができる限りは
疑心暗鬼と自己暗示を,我儘で塗りつぶせるか

ただそれだけにかかっている,そう信じてみる
いつかの幸せのために,いまを犠牲にしてでも

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