青い光に魅せられて

目が悪いから余計に眩しく

見える青い光

夜光虫の様に自らの身体が

滅びようとも構わない

快楽の前では

理性は役には立たず

知性も投げ出し

時間も忘れて

見入ってしまう

恐ろしい光

魅力的で麻薬的

悪魔的で破滅的

青い光を浴びないと

心は不安でいっぱい
　
落ち着かなくなり

動揺して混乱して

しまいには意味不明

何をどうして良いのかさえ

分からなくなってしまう始末

記憶力低下に睡眠不足

脳みそに酸素がいき渡らずに酸欠状態

情報過多による思考力低下機能不全

あゝだとしてもこれ程単純かつお手軽に

快楽が得られる代物が

いままで他にあっただろうか

どうしたって他の手段を講じようにも

周りくどいものばかり

身体を動かそうにも疲れるし

特に趣味と呼べるものも

持ち合わせてはおらず

今から一から始めようにも

資金面が厳しい

ともすれば快楽を得るのにもっとも

最適かつ手っ取り早い

方法が身近にあるのならば

それに縋り付きたくなるのは

とても自然な成り行き

真夜中に浴びる事ができる空の色
　
自由の象徴

青の色

0と1の組み合わせで

形作られる無限の可能性

網膜を焦がし

脳みそを焼きつくし

混ざり巡る様々な感情の類

あゝ人との交わりさえも

青い光が解決してくれる

承認欲求も存在証明も

青い光が見たい形で

都合の良い夢幻の形で見せてくれる

脳みそに差し込まれる

青い光から

どうしたって

逃げる事もできず

あゝ寝るのも惜しい

青い光が僕の世界の全てだ

指先一つで開かれる快楽の園に

今日も僕は踏み込んで行く