凍える空

今夜は冷えるね
呟いた言葉は空っぽ

身体を刺す冷たさは
心も冷たくするのだろう

暖かな暖炉に心のともしび
そんな温もりが消えてしまったのは
冬の風が冷たすぎるから

身を震わして温めても
暖かな所へ行っても
どこか奥深くの私は
いまだに凍えて泣いている

涙はすぐに氷となり
氷はまるでガラスのようで
ガラスの破片が散らばるこの部屋
歩くたびに突き刺さる破片

痛くて苦しくて悲しくて
泣けばガラスの破片は増えていき
喚いた声は虚空に消える

月の光がガラスを照らす
紅く艶やかに美しく輝く部屋に
純白のベールを纏い舞う

私と私じゃない私

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