淋しさから
淋しさは その根本が
<火>であるから 一目散に
身体中に広がってゆく
孤独とか 物足りなさを
言っているのではない 敢えて
言えば <寄る辺なさ>なのだ
感情は裏切らない しかし
感情を無にすることはできる
そこに深い引き潮の跡ができる
その溝を埋めようとして
男も女も愚行を繰り返すのだ
しかし 精神は偽ることはできない
もしかして 日常の所業に
<愛>を感ずるとして それは
<こころ>という一途なものの
発展と 月のない夜でも
夜の明るさに満ちる
人間の目頭からの喜び―
そして祝福は朝なされる
日の出前 紫色の大地は
今日を導き出し 小鳥たちを歌わせる
コメント
1連目で一気に引き付けられました。
たかぼ様。
ご覧下さり、ありがとうございます。
或いは、<火>の比喩は適切でないかも知れませんが、個人的に言えば、そのようになります。
また、お寄り下さい。
感謝。
武中義人。
深い内省と思しき描写からの最終連がとても素敵だなぁと思います。
あぶくも様。
ご覧下さり、寔に恐縮です。
深い内省、ですか? そのお言葉が相応しいかどうかは分かりません。
しかし、考えることは、日課にしています。それと同時に、感ずることをも。
ありがとうございました。
武中義人。