教えてあげたい

３０歳になったときの気持ちは３０歳にならないとわからない
４０歳になったときの気持ちも
５０歳になったときの気持ちも
６０歳になったときの気持ちも
きっと７０歳になったときの気持ちも７０歳にならないとわからないはず
例えば３０歳の時に感じた絶望は
４０歳でどうでもよくなり
５０歳で思い出にになり
６０歳で忘れる
人生は長く生きれば生きるほど
絶望よりもっと大きな事件が起こったり
もっと大きな喜びが起こったりするから
悲しみや怒りやさみしさを今感じていたとしても
それらは歳を重ねるごとに違うものに変わっていって
最後にはどうでもいいものになっていく
時間が経つと悲しみが笑い話になったりするのはよくあること
信頼の構図も変わっていく
愛情などという目に見えないものが
歳を重ねるごとに見えるようになってきて
本当に大切にしたい人や物がわかるようになっていく
だからわたしは教えてあげたい
今苦しい人に
時間がけっこうなことを解決してくれるということを
人生は楽しんだ者が勝ちで
長く生きた者勝ち
この広い地球の上ならどこで生きていってもいいのだから
今苦しかったら違う場所に移動して
新しい場所で生きていけばいいのだ
明日必要な物をカバンに詰めて
新幹線に乗ってしまえばいい
苦しみも悲しみも永遠に続かない
最後は忘れる
歳を取れば取るほど
いい意味で鈍感になって人生を楽しめる
わたしは教えてあげたい
今がすべてではないことを
未来があることを