033

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描くことができない白

書くことができない白

語ることができない白

ただ観ることしか許されない白

白と呼ばれることすら拒絶する

月の光の指先

月の光の吐息

闇に紛れることもない

月の光の一滴が

人の心に密やかな波紋を広げる

投稿者

東京都

コメント

  1. おお、この花はあれですね。
    毎年意匠に見惚れます。
    詩のことばの刹那が花を囲む静かなダンスのようで美しいです。

  2. @たちばなまこと さん
    >コメントありがとうございます
    今年は一度に19個咲きました。新記録です。
    なんとなく嬉しかったので
    過去詩を引っ張り出してきました。

  3. この詩は何とも言えずすばらしいと思います。嫉妬を覚えますw 最初の5行で否定と拒絶を重ねて何らかの緊迫感が出ており、しかもそれが何のことやらわからない、にもかかわらず圧倒的存在感を放つ。ところが6,7行目となると「指先」「吐息」といった言葉で一転繊細になる。どうやら詠まれているのは月のようだ。そしてずっと空遠くに離れている月について述べていたはずなのに、最終行でいつの間にかそれを見ている人の心に忍び込んでくる。思わずドキッとしてしまいます。見事だと思います。(勝手な読解、すいません)

  4. @佐藤宏 さん
    >コメントありがとうございます
    丁寧に読み解いていただいた上に
    お褒めの言葉までいただいて恐縮しております。
    月下美人の本当の美しさは写真では伝えきれません。
    言葉ではもっと難しいのですが
    写真と言葉を融合することでほんの少し
    近づけたような気がしていますが
    残念ながら濃密な香りだけは
    どうしても表現することができません。

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