ふと足を止める坂道が
ふと足を止める坂道があり
視線を呼ぶ白雲がある
そっと心を浸す青空があり
夢を浮かばせる夕べがある
ふと振り向くための夕闇があり
目を細める先には小路が誘う
そっと足を踏み入れるための門があり
庭先では闇中に薔薇が匂い立ちこぼれ出す
あまりに惑わしい香りなので私は弱り果てる
とてもいたたまれずに私は戻ろうと踵を返す
すると門はギイと音を立てて私の前を閉ざす
とうに盲目となった私は羽を生やし
知らず羽ばたいて闇の空を舞っていた
あれから何千年もさ迷い続けているようなのだが
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