誤変換の夢

プロフィールに職業を書く欄があった
始め無職と書いた
気恥ずかしくなり無色と書き直してみた

なるほど、これはいい
色即是空な感じで
色事のない僕らしく

よくない
大衆浴場が大衆欲情に
宗教が集狂になったらどうする

当たらずとも遠からずな……って
しかしだ

意識的になされた錯乱から
真実を拾ってくることは

うまく書けた後は反響に耳を澄ます
賞賛、安堵、呪詛、扇情

気づけば午後十時
これ以上は貪りの心であろう
そう言って床に就く

投稿者

埼玉県

コメント

  1. 誤変換の夢とまず題名を読み、次に1行目から最終連まで読み、また誤変換の夢と題名を見て、ああなるほど、と思いました。
    真実を拾ってくることは、というところで特にぐっときます。
    そして、最終連できっちり着地している感じで すてきです。

  2. >こしごえさん 丁寧に読んでくださり、ありがとう。
    それほど深く考えて書いたわけではないのですが、形になっていたようでうれしかったです^^

  3. 誤変換の面白さが伝わる、語りです。「無色」っていい感覚ですね。

  4. >服部さん 感想ありがとうございます。色とりどりもいいけど、無色もなかなかいいですよね^^

  5. 誤変換から始まる、思いがけない物語があるかもしれませんね。無色、いいなあ。(^_^)

  6. >長谷川さん おはようございます。
    はい、同音異義っていう、パソコン使い始めたころは変換の優秀さにこちらがついていけないものでした笑

  7. 体臭欲情はどうだろうか。そういう癖はあると。
    ごめんなさい。

  8. 言葉の方に、引っ張られるってことはありますよね。むしろ誤った方が芯を食っていたり、笑

  9. >王殺しさん 体臭欲情いいですね。人はそれをいい匂いだというのだって笑 自分のことは気づきにくい^^;

    >ティモさん 誤った方が芯を食っていたり、ありますね。言葉の不思議です^^b

  10. 無色、いいなぁ
    今日初めて参加しましたが、不自由業って書いてしまったことを早くも後悔したりして…

  11. >あぶくもさん 感想ありがとうございます。今みな不自由ですからね^^

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