待つ女

 すぼんだ花が
 いやにいとしくて
 捨てられずに 
 眺めていた

 去年の春 と題して
 絵をかいた

  いやな女ね あたしって

 煙草がいたずらに灰になるのを見ていた
 煙が むなしく大気にとける

 紅はつけたが
 髪はとかした が
 一人の室の大きさが 
 やたらと 私の上にのしかかる

投稿者

滋賀県

コメント

  1. 来るはずのない彼氏を
    ひとり、淋しくずっと待っている女の人をイメージしました

    冒頭の、すぼんだ花、というフレーズが
    まんま彼女の心を表しているようです

    来ないことが分かっていながら
    それでも髪の毛を整え、紅をさす
    女ごころが切ないですね

  2. @雨音陽炎
        様へ

     お読みいただきまして、ご感想のコメントをお寄せくださり
     どうもありがとうございます!^ ^
     この作品は、ちょうど一年半程前から「女シリーズ」で書いて
     まいりました六十編以上、いえ…もっとあるかなぁ?その内の、
     一作なのです。中島みゆき さんの歌に影響受けた作品なども
     幾つかあります。この詩を、お目に止めていただきました事を
     とても嬉しく思います。m(_ _)m

コメントするためには、 ログイン してください。