心感デッサン6

心感デッサン
2024.1.15
by frogmorton  

“心中 見知らぬ 我に 笑われ”

午前三時
 冷たい 地べたに 片足を
右 左 と 交互に 置いていく

天窓 やや 薄明かりを 残し
 我が 頭を ゴロゴロ 転がせ
 死に至る 魂 に 訪う

あの日は 曇りで
 私達は 恐れ多くも
神道に 導かれ 狛犬に 魅入られた

昨年には 冷害が 人生を
 喰い尽くし 北極星の
位置を 歩き果てたのだ

宝物が 目障りで
 棄てたいと 鎖を 切り
わたくしは 阿呆 な 命

白鷺は 渡ってきた
 こんなに 冷えた 水中で
キラキラ 空に 吠えている

内臓は 腐っているか
 いつ 魂心 身を 離れ
綿毛に 乗って 空へ 往くのか

ジリジリ 音が 鳴る
 喉が ヒュルヒュル 悲鳴を
あげ

若かれし 感傷 は
 みるみる 忘れ去り
遺された ものは 静寂

心を 無 に し
 雑音を 消し去り
此のまま 深い 眠りに 着けば

其だけの 『事』 なのだが
 其だけが 『欲』 かも知れぬ

最早 何もなく
 真っ直ぐに 翔んでいける

神通力さえ 当たり前の 如く
 本来の 姿 に
戻り 穏やかに 永久 と 化すだろう‥   

         

            

投稿者

東京都

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