戦い
道路に落ちて
雨に濡れた紙飛行機は
どうしようもなくみっともなくて
翼に乗せていたはずの夢は
タイヤの模様に変わっている
行き交う車に踏まれて
アルミニウムの円盤になった
一円玉が隣でしょぼくれている
あたしと二人で
瀟洒な地中海風の塀越しに見える
春の初めの白い木蓮を見た
あの小説家は
どこか遠い場所の
暗い穴の中で飢えている
敵に背中を向けるな
前に飛び出した臓物が
空っぽなことを
敵に見られるのは恥だから
道路に落ちて
雨に濡れた紙飛行機は
どうしようもなくみっともなくて
翼に乗せていたはずの夢は
タイヤの模様に変わっている
行き交う車に踏まれて
アルミニウムの円盤になった
一円玉が隣でしょぼくれている
あたしと二人で
瀟洒な地中海風の塀越しに見える
春の初めの白い木蓮を見た
あの小説家は
どこか遠い場所の
暗い穴の中で飢えている
敵に背中を向けるな
前に飛び出した臓物が
空っぽなことを
敵に見られるのは恥だから
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