零
黒曜の空のもと
琥珀の水に彷徨いながら
美しいと思った数式を描いてみた
いくら計算しても解らない数字
陰陽の間に居座る零の秘密に戸惑う
在るようで無く
無いようで在る
摩訶不思議な仮定が夜に漂う
スーパーコンピュータで算出しても
無限な秘密は姿を隠す
何時の日か
逝く刹那に解明されるかもしれないけれど
いまその解を知りたい
確か泥濘から生まれた記憶の底に
美しく儚い数字を垣間見たような気がする
誰か知っている人はいないか
それを教えてくれるなら
ぼくは何も要らない
この身を焼こうとかまわない
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