銀色の卵の形をした再帰目的語はかく語りき
それから
F君は
うがいを4回してから歯を磨いたし
鉛筆を転がして遊んでいたら
辞書の1202ページに
「適当な不釣合い」
と書いてあった
または
愛しい(δ)に(λ)できないので
鏡に映った
明日の天気予報
のお姉さん
のスカート
の色
の補色
の事を考えてしまった
つまり
なんとなくどこかを歩いて
そしらぬ顔で微笑んだり
走り高跳びしたりしながら
着地
それから
F君は
うがいを4回してから歯を磨いたし
鉛筆を転がして遊んでいたら
辞書の1202ページに
「適当な不釣合い」
と書いてあった
または
愛しい(δ)に(λ)できないので
鏡に映った
明日の天気予報
のお姉さん
のスカート
の色
の補色
の事を考えてしまった
つまり
なんとなくどこかを歩いて
そしらぬ顔で微笑んだり
走り高跳びしたりしながら
着地
会員でない方は会員登録してください。
コメント
ニーチェは学生時に挫折しているんだけど、この作品はさらに難しかった。
それから、で始まるし、F君は誰なのか、4と1202という数字の意味は?と長椅子に寝転んで思案したが思い付かなかった。
δとλはコロナ株だろうか。いやそのまま読めば色っぽい話かもしれない(デルタに入れない)
ぼんくらな僕にはお手上げだった。トノモト先生を待つ。
意味など放棄して読めばオリンピックを見てたからか「の」のつらなりが体操の床でくるくるバク転する痛快さがあり、結びの着地が清々しい。
なんとなくどこかを歩いて
そしらぬ顔で微笑んだり
走り高跳びしたりしながら
着地
ここで絶妙に着地しました。意味は、各自、想像すればいいのかな、と。難解で惑う詩もありますが、この詩は、難解ながら落ちを付けてくれていますので、読み終えて、納得しました。詩は、ひとつの宇宙であります。
>王殺しさん。ありがとうございます。ニーチェの名前が出てくるのは言うまでもなくツァラトゥストラの件ですよねw 解説すべき詩ではないのですが、一つ言える事は王さんならデルタとラムダに絡んでくれるに違いないと思っていたのでよかったですw
>長谷川さん。この詩は昔の作品を少々リライトしたものですが、その際に重要だと思ったのは「着地」でして、この言葉が書けたことで投稿する気になったので、長谷川さんのコメントをありがたく受け取りました。「詩は、ひとつの宇宙であります。」という言葉含蓄がありますね。
トノモト先生にも全容はわからないが、やっぱり δ はアレに見えるし、λ はアレしてるように見える。F君といえば藤子不二雄しか思い付かなくて、そのせいかタイトルにもちょっとSFな印象がある。日常から(文字通り)飛躍して、着地する爽快感というか、カタルシスみたいなものがあって、また自分自身に帰ってくるところが素敵でした。
>トノモト先生。はぐらか詩てとっちらかった言葉に決着つけるために着地させました。橋本大輝選手も着地良ければ全て良しみたいなことを仰ってましたし。あたたかいコメントありがとうございました!
スカートの色の補色はきっとスカートの中にしかなくて、やり場のない14歳の悶々を勝手に「F君」の中に投影してしまいました。
ぼくもうまく着地できるとよいのですが…
色々とまだまだです。
>あまねさん。上手い! それです。私が書きたかったのは。14才の悶々。そうか、やはりそういう詩だったか。などと他人事のように言ってみたりして。コメントありがとうございます。