晩夏の夢
夏の終わりの港で
堤防にひとり腰かけていた
(このまま海をずっとゆけば
世界の何処へでも辿り着ける) と
ひとり言は港に置いて
堤防から下りた僕は
歩き始める
やがて秋めいて彩(いろ)づくだろう
物語の季節へ
夏の終わりの港で
堤防にひとり腰かけていた
(このまま海をずっとゆけば
世界の何処へでも辿り着ける) と
ひとり言は港に置いて
堤防から下りた僕は
歩き始める
やがて秋めいて彩(いろ)づくだろう
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コメント
秋の始まりって、なんでこうも寂寥感があるんでしょうね。ただ気温が下がり、少しだけ木々が色づくだけなのに、何かが失われてしまった感覚がします。ですが、この詩からはどちらかというとこれから獲得する何かに想いを馳せているのが新鮮でもあり、でもやっぱり寂しさみたいなものも感じてしまいました。
物語は、詩の源ですね。むしろ、詩は物語の源なのかな。人は、物語によって、救われているところがあります。
トノモトさん
秋はもの思いにひたれるから、好きです。 この詩もひとりでいる風景ゆえに、さみしい感じがするのかもしれません。
長谷川さん
物語を見る視点だと、違うものが見えてくるようです。
〉ひとり言は港に置いて
寂しげでどこかとぼけた風にも受け止められるし、大人ならではとも感じますし、好きです。
嬉しい感想です。 汲んでくれてありがとうございます(^^)