秋の夜陰
逢魔が時を潜り抜け
夜の帳が降り
辺りが闇に包まれると
表情が一変する
城下町。
洋燈の灯りが
ぼんやり滲んで
異次元に誘い
花手水が
楚々とした花びらを
惜しげもなく
妖艶さと引換え
秋の夜陰に
差し出して。
逢魔が時を潜り抜け
夜の帳が降り
辺りが闇に包まれると
表情が一変する
城下町。
洋燈の灯りが
ぼんやり滲んで
異次元に誘い
花手水が
楚々とした花びらを
惜しげもなく
妖艶さと引換え
秋の夜陰に
差し出して。
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コメント
城下町は、情緒と、幻影的な感じがありますね。異界にふっと紛れ込んだような…。とくに、夜は、異界に引き込まれる怖さがあります。夜陰という表現が効いています。
長谷川さん、ありがとうございます。
城下町は夜になると昼間とは違った表情を見せますね。幻想的な美しさと怖さ。そこに魅了されます。
写真と添えられる詩が素晴らしいですね。
灯りを見たときに、灯りそのものが照らし出すものと、照らし出されていない暗さの両方を感じられる趣が好きです。
あぶくもさん、ありがとうございます。灯りが照らし出さない闇に、何かが潜んでいる感じがします。城下町の灯りが齎す趣を感じて頂き、感謝です。
ちょうど昨夜、子供と、家の脇を歩いていた時、子供が少し怯えたのを見て「逢魔」ってこういう時あるのかな、って思っていたら、朝、この詩を読んで、闇の中にもグラデーションがあって、濃淡があるんだな、と思いました。
ティモさん。ありがとうございます。
小さなお子さんは繊細な感受性を持ってますから、敏感に『逢魔』を感じ取るのでしょうね。
闇の中の濃淡、水墨画をイメージしました。素敵な言葉、ありがとうございます。
タイトル、写真、詩の調和がすばらしいです。いつもながらため息が出てしまいます。艶やかな色が浮かびます。
たちまこさん。ありがとうございます。
たちまこさんにそんなふうに言っていただくと、嬉しくて励みになります。そして離れていても、詩でずっと繋がっているのだな…と、あらためて実感しています。
言葉の一つ一つが、お写真と相まって麗しく鮮明に浮かんでまいります。
美しい人影がひっそりと見え隠れしたような印象を受けてドキドキしました。
ザイチさん。ありがとうございます。深く読み込んでくださり、美しいイメージを持って頂き感謝です。