詩
.
詩 Poetry
= あたしの言葉 + あたしの時間
だから
足し算する
.
コム・サ・デ・モードで衝動買い
+
フレンチカフェで飲むコーヒー
+
1年に1回の海外旅行(できたらいいですね!)
+
職安で憂鬱
+
派遣先の会社のオヤジのセクハラ
+
イケ面社員に「化粧変えた?」
+
気づいてくれて超絶はっぴー
+
オバさん社員の覇権争い
+
女の闘争人生に逃走したくなる
+
トイレで買ったばかりのコンタクト落とした
+
しかも流した
+
朝は血圧が低いからつらい
+
(血圧が低くても男にか弱く思われない)
+
外出前の服選ぶの超メンドーで、女、終わってる
+
化粧のウザったさに女を捨てたくなる
+
ゴミの収集時刻に寝坊
+
やむなくベランダに溜め置く(目下3袋待機中)
+
PCまだVista使ってる(新しいの覚えらんない)
+
スマホ中毒深刻化
+
データ通信量、ピーンチ!
+
一人きりの部屋でボサノバ聴いてまったり
+
まったりしながら
+
片付けられない廃墟の部屋でウトウト・・・・・・
+
テキトーに朝食を済ませてたら
+
は、歯が抜けた・・・・・・
+
「non-no」を読んでは
+
自分はつくづくイケてないとため息
+
「ランドネ」を読んでは
+
自分は出不精だと更にため息
+
「週刊文春」の煽動的記事に憤然と怒りの鼻息
+
「漫画奥様のエロス」を読んで荒い息(嘘ですよ)
+
ケーキバイキングの仁義なき食べ放題
+
ゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞ(←トイレで気張ってるの)
+
ヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾ(←体重計の上で唸ってるの)
+
自転車、また盗まれた(4代目)
+
「でも下着盗まれたA子よりマシね」
+
次元の低い自己フォローをする
+
月に一度の暗黒の生理痛・・・・・・
+
しかも不順とくらあ!
+
年に一度(割合的に)・・・・・・殿方との・・・・・・・・・・・・キャ!
+
クリスマスが来ても関係ない、卒業したから
+
バレンタインが来ても関係ない、義理より不精が先立つから
+
どっちも、なんぼのもんじゃい!
+
男友達と居酒屋でサシで飲む
+
「どうしたら彼女できるの?」
+
なんざ相談すんなよ・・・・・・
+
女友達と女の人生を語り合う
+
「新卒の磯田君がジロジロ見るの。あたしに気があるのかなあ」
+
だなんて根拠のない自尊心持てる女が
+
一番ムカつくんだよ!
+
「僕って何」って古っーい小説あったけど、
+
「三十路女の渡世って何」
+
1年3ヶ月ぶりにナンパされる
+
喜々として女を自覚する
+
そのあと乗った電車で
+
痴漢に遭ってしまった・・・・・・
+
クラブで無意味に踊り狂い憂さ晴らす
+
泡踊りでもやったろか!(やりません)
+
預金通帳、残高見てブルー
+
田舎の親と喧嘩して超ブルー
+
月兎さんはツイッターにリプくれなかった
+
レディオヘッドを聞いて慰められる(ヨーク様・・・・・・惚)
+
一人で寝る(ずっと寝とる!)
+
おもむろにぼんやり知らない路線の電車に乗る
+
車窓からビルの灯りを眺めておセンチになる
+
「あなたは どこにいるの・・・・・・」
+
唇を動かさず、呟く
+
なーんてねっ
+
風呂上りに鏡を見る
+
肌荒れがまた増したと思う
+
乳房も垂れてきたんじゃないかと思う
+
(わたしは本当に女なんだろうか)
+
プラセンタエキスでもやる?
+
部屋の明かりを自分でつける日々
+
インスタなんてやってもアップするものない
+
数少ない男友達のLINEの、既読、返事遅かったり
+
だけどわたしは孤独やせ我慢症だから
+
こっちから連絡しないもん!
+
よって更に誰からも音沙汰がないという悪循環に陥る始末
+
どうせわたしは不義理で淋しい女
+
(などと悦にも入れません、ハイ)
+
エロ垢の人としんみり語る(こともありました・・・・・・)
+
さっきからソリティアなんかやってて
+
鳴らない着信音を待つ
+
なにやってるんだろう、わたしって・・・・・・
+
たまに泣く
+
ひとりで泣く
+
誰にも言わず泣く
+
(言うもんか・・・・・・)
+
でもやっぱり
+
つらくて泣く
+
泣く
+
泣いた・・・・・・
・
・
・
・
・
・
・
・
でも
・
・
・
・
わたしは
・
・
・
ちゃんと
・
・
・
・
生きてる
.
あたしの詩 × あどけない時間
= はかない人生?
.
ううん ちがう
.
あたしの 詩
イコール
ささやかな人生。
.
コメント
独創的。すばらしい。なんとなく「なんとなく、クリスタル」を読んでいるときのような気持ちになったのは、女性の語りだからかな。切ない内容なのにお洒落。
たかぼさん、ありがとうございます。以前にも公開したことのある作品ですが、お洒落と言って頂いたのは初めてです。「なんとなく、クリスタル」はずっと読みたいと思っている小説です。今夜アマゾンで買います。
大胆にも詩というタイトル。
そして女性のリアルなひとり語りを連ねた後の最後が良いですね。
あぶくもさん、ありがとうございます。最後は一番言いたかったことへの流れなので、そこを評価して頂けると嬉しいです。
女子の語り口、日本文学の一つの着地点だと思う
timoleonさん、ありがとうございます。幾人かの女性作家の文体を参考にしていろいろ工夫してみました。