積荷
忘れたい記憶があります。ええ、それはもうたくさん。
向き合えという方々がいます。ええ、それが正しいのでしょう。
自分のなした功績、自分の犯した罪。自分が得たものに自分が失ったもの。
過去は変えられないし、向き合うしかない。向き合って、その上で前を向いて歩くのだ。
たいへん結構な、真直ぐで眩しいご意見です。
でもね、向き合わなくたっていいと、私は、思うんです。
貴方の中に積み重なってきたものを、ここに置いていってもいいのです。
肩にのしかかるその重たい過去の貴方を、ここに捨ててしまっていいのです。
私はきっと過去の自分を忘れられないでしょう。でも、ここに捨てていきます。
明日の寝覚めは、少しだけ、良くなることでしょう。
コメント
過去は変えられないと言う人がいる一方で、過去なんて捉え方ひとつでいくらでも変えられると言う人もいます。
自分の過去はその時その時その場その場に置いて行って、見たい時だけ見る、くらいがちょうどいいなぁと思ったりします。