ユートピアにたどり着く

環状線ではない路線を歩く

お前に愛されたわけではないが
確かにそう感じたことはあった

電車に飛び乗る
ギリギリかと思ったが
それよりも後に入り込んでくる

環状線ではない路線を往く

息を停めて
大きく潜る
わかった気になる
耳が音膜を占う

浅い太陽を波に表面
その時の出来事は
思い込みでも陰を極められる最中

ユートピアにたどり着き
環状線ではない旅路を拓く

お前は詩を描くしかない
お前は詩を描くしかないのだ

投稿者

東京都

コメント

  1. 潔いタイトルでありながら、実際にはすごく切迫したものを感じます。詩人が詩人であることの生々しさ。最後の「、」にも懊悩を読み取るしかなく、描かれた詩が環状線のようにループして、本当はユートピアに辿り着かない世界線なのかもなあ、と思いました。

  2. トノモトさん
    コメント、ありがとうございます
    そうなんです、ユートピアにはたどり着いていないのです
    切迫した瞬間やそうではなさそうな場面にも全体的な緊張を与えたいです
    実は環状線を逝ってきたり何度も折り返して往っているのでした

    嬉しいです
    ありがとうございます

  3. 環状線ではない路線を歩く、往く、旅路を拓く
    三つの環状線が、ユートピアの逆説になっているようです。「お前」を、作者自身とダブらせながら読みました。「、」の部分も含めて。

  4. 長谷川さん
    コメント、ありがとうございます!
    嬉しいっす

    ユートピアには、行かないと分かっているから
    ユートピアを登場させているのかもしれないっす 

    ユートピアも地獄も、環状線も
    あるようで無いようで無常ですね

    ありがとうございます

  5. まさかの「、」終わり。
    つまり、終わらない、のですよね。
    紆余曲折を経ながらも、あるのかないのかそこに向かっているのかもわからないまま、「詩を描くしかないのだ」という諦めにも似た決意を感じました。

  6. あぶくもさん
    ありがとうございます!
    そうなんです
    終わらずに余韻が進みます

    諦めに似た決意にすら
    頼ります
    気持ちが詩域に行くまで

  7. 詩域への道は長いのですね。一本道ならいいのに、要所要所で環状線にはめられてしまいなかなか進めないもどかしさは人生そのものみたいです(補語が大きい)
    一言で言うと、かっこよかったです!

  8. いつもいつもいつも、那津さんの詩だなって思います。噛めば噛むほど、、、じゃないけど、読めば読むほど、群青の空を歩いている気分になります。這い上がってしまえば、そこはまた未開の地、詩はいつだってそこにあるのに

  9. 耳が音膜を占う連、すてきです。
    環状線ではない線路、足りなかったら敷いていけるような人を思いました。

  10. あまねさん
    コメント、ありがとうございます
    そうですね、詩域への道は永いです
    回っているような、折り返しているような
    でも、諸行無常ですね

  11. ナツコさん
    コメント、ありがとうございます
    絵の具で描いたような青
    でも、自然に背負って一体になって詩を頭に巡らせて歩く
    素敵です
    そうだよね、いつもそこにあるんだよね
    詩域も詩もその豊かさや辛さも
    ありがとうございます

  12. たちまこさん
    コメント、ありがとう!
    嬉しいです
    自分でもその連が心に深いからです

    心に深いんだけども
    なんとなく表面的には意味を見出せない

    でも、好きな連

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