にわか雨

ポケットの中には
いつも雲があった
指で触れると
それはわたしにとっても
窓のひとつだった
その向こうに広がる
何もない野原
弟のような匂い
植物を育てることだけが
少しずつ上手くなって
ここに名前は存在しない
にわか雨
体温の囁きと
つき続けなければならない
一握りの嘘
ポケットの中
指先に触れたのは
雨上がりの
多分、虹だろう

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コメント

  1. 体温の囁きと
    つき続けなければならない
    一握りの嘘

    それは、悲しいことなのかも かもしれません。かもしれませんが、大切な嘘ですね。私もそういう嘘をつく時があるかも。

  2. 虹は七色というより、刹那の在るがままの色なのだと感じました。
    名前をつければ、もうそれでは無くなってしまう。
    言葉にならないものを言葉にしようとしている自分は何なのかと。
    つい考えてしまいました。

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