怠け蟻と怠けカマキリ

怠け蟻と怠けカマキリ

あるところに、群れに馴染めずに一匹で彷徨い木陰の中をうろうろしている怠けアリがおりました。
「ああ、考えがつまらない。もっと考えを詰めて面白いことを生み出し、この世界に熱を生み出したい」
その様子を側から見ていたこれまた群に馴染めずにいる怠けカマキリが怠けアリの側に来て、こう言いました。
「アリ君。どうやらキミとボクは仲間のようだ。一緒に近くのハンバーガースタンドまで行って、ゴミ箱の近くで特大のコーラとハンバーガーの残りを漁ろう」
その話を聴いて、怠けアリは驚いてこう言いました。
『なんて奴だ、カマキリくん。君は働きもしないでそんなことばかりして、恥ずかしくないのか? 僕はこの背骨に羽をつけて、天空高く舞い上がるために、思考の羽を広げ、面白きを生み出そうとしているんだぞう』
その話を聞いた怠けカマキリは、アハハと大笑い。
「アッハッハッ。所詮虫の生など交尾する相手を見つけて卵を産み落とすだけが性分よ」
それを聞いて、怠けアリは大怒り。
「そんなことはないぞ、カマキリくん。君には、プライドがないのか? この広い文明世界に生きる闘魂ファイターとして儚き一生を健気に直向きに生きる芸術家アーティストとして、この世界を絵の具でペインティング。カラフルに塗りたくる夢と希望はないのか?」
「ないネ。僕は夢と希望より、メスカマキリとの馬乗りの方が好きだね」
「馬乗りって、なんだいそソレは?」
「馬乗りって、言うのはぁ~」
そう言って、怠けカマキリが腰振りダンスを踊るのを見た怠けアリは更に大怒り。
「なんて、破廉恥な! ヨーシ、君とはもう絶交だ! 誰かボクシンググローブを持ってこい。こいつを、ぶん殴ってやる!」
そう言って怠けアリがボクシングのファイティングポーズを取り、怠けカマキリに向かって挑発のボクシングポーズを振り始めると、今度は怠けカマキリは屁をこいて、大欠伸。
「ああ、平和っていいなあ」
怠けアリがその言葉を聞いて更に憤慨し、顔を真っ赤にして脳溢血で倒れると、怠けアリの背骨には本当に羽が生え、もう二度とこの世界に帰ってくることは、ありませんでしたとさ。

投稿者

静岡県

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