愛文
先生は飲み会のたびに
眼鏡をどっかにやってしまう
こどもみたいにはしゃいで
楽しくなってしまうから
とても大切な眼鏡なのに
そのたびに
先生を愛した奥さんや愛人たちが
眼鏡を探しに行く
桜の木の枝や
女性が着ていた
ニットの編み目に引っかかっていた
ある時は
眼鏡ケースにきちんと仕舞われて誰かのポケットに
先生、眼鏡また新調したんちゃいますか?
いつものように先生は聞かれる
誰かが取っていくんよ
困ったもんやね
先生は嬉しそうに答える
生まれ変わっても先生のそばにいたい
どんな形でも
人生で数え切れないくらい眼鏡をなくした先生のそばに
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