愛文

先生は飲み会のたびに
眼鏡をどっかにやってしまう
こどもみたいにはしゃいで
楽しくなってしまうから
とても大切な眼鏡なのに  

そのたびに
先生を愛した奥さんや愛人たちが
眼鏡を探しに行く

桜の木の枝や
女性が着ていた
ニットの編み目に引っかかっていた
ある時は 
眼鏡ケースにきちんと仕舞われて誰かのポケットに

先生、眼鏡また新調したんちゃいますか?
いつものように先生は聞かれる
誰かが取っていくんよ
困ったもんやね
先生は嬉しそうに答える
生まれ変わっても先生のそばにいたい
どんな形でも
人生で数え切れないくらい眼鏡をなくした先生のそばに

投稿者

東京都

コメント

  1. お茶目な先生。
    だから、奥さんや愛人に愛されるのでしょうね。
    まあ、愛人、なんて奥さんにしてみれば許し難いもので
    「お茶目」では済まされない問題でしょうけれど
    この詩、全体から醸し出される空気感が素敵ですね。
    語り手の方も愛人でしょうか。
    愛している、というより、愛おしい、という言葉がぴったりな感じ。
    だから、どんな形でも傍にいたいのでしょうね。

  2. @たけだたもつ
    さん
    語り手は愛人じゃないのです。愛人だったらすぐにプレゼントするのに。死ぬ前に渡そう。人の魅力ってなんだろうなと書きながら思いました。

  3. 愛だなぁって
    先生って言ってたなって思い出しながら読んでた
    すごいなぁ、こんな風に思えるなんて。
    わたしはつい最近人生分かたれて、とんでもない自由と愛の日々だよ
    また話したいな

  4. @イチカワナツコ
    ちゃん
    なんか、勝てない。敵わない、イチカワさんに。そうなりたい。憧れでもある。どうしたらいいんやろうね。また書こうよ。

  5. @花巻まりか
    メールする!てか、した!
    ので、もし来てたら返事して
    まだ生きてるアドレスか分からなくて

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