クラゲの窓
少し開いた窓の外に
クラゲが漂っていたので
海の中にいるのだ
そう思った
うろ覚えだけれど
あれは多分
ヒョウガライトヒキクラゲ
再発見されるまで百年近く
存在が確認できなかった
そんなクラゲ
記録の中をただ
漂っていたクラゲ
さっきまで大事な話を
していたはずだった
その途中でわたしは
足を滑らせ
ここまで沈んでしまった
このまま発見されることなく
わたしは話のように
途切れていく
クラゲに刺されないように
窓から手を外に差し出すと
指先が水に濡れる
今度は海に
産まれてみたいと思った
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