ローカル線

 夜の雨があがった秋空
 線路脇、草の緑に爆ぜる
 火薬になって咲く彼岸花
 小気味よく響くスキール音

 一日ごと積み重なる過去
 洗濯機の回る静かな音に
 新しさは砕かれていく
 記憶を詰め込みすぎた泡は
 回転を止める

 関節を鳴らすアルミニウム合金の
 青虫は定時を守らされ
 ホームに仕分けされる乗客
 いくつか停車駅を過ぎて
 空席の目立つロングシート
 見知り顔の誰もが交じる

 ドア付近に立つ人はいても
 つかまれる手のなくなった
 吊り革だけが揺れている
 微妙なテンポを刻みながら

投稿者

滋賀県

コメント

  1. 添え句

    長かつた トンネル超えて 森林浴   らどみ

  2. @足立らどみ

     添え句 どうもありがとうございます!嬉しいです。
     二連目が、もたついていたので一連目の説明も削除して改稿しました。
     作風は相変わらず地味でしょう?(笑) 過去作と比べて全体がスマートに
     なリました。書けなかった時間、書けない、ということが大切な体験に
     なりました。今、過去作を拾い上げて改訂したり新作を仕上げたりして
     全然駄目でもいいから、全国版の詩誌に応募しています。詩に求めてきた
     美意識、カッコよさ……や主体性が、こっぱ微塵になりましたよ。これで
     いいのだと思えます。
      

  3. ローカル線の風景に異なる詩情がはさみ込まれてるような気がしました。

  4. @王殺し

     お読みいただきましてありがとうございます。
     そうですね、ご感想でおっしゃる通りです。最初のタイトルは「あさの電車」
     でした。その原稿の言葉に尖りはありませんでした。「定時運行」にタイトルを
     変えました。「ダイアグラム」にタイトルを変えました。最後の改稿で、三連目に
     「関節を鳴らすアルミニウム合金の青虫」(緑色した二両編成の車両)の比喩が
     浮かんだので。タイトルを「ローカル線」にして、のどかなイメージとのギャップ
     を狙いました生活詩です。

  5. 私のローカル線は
    すぐに海です

    私は鉄です
    私も行こうかなと思います

    ありがとうございます

  6. ローカル線の、人がまばらな感じが出ていて、その空気感を、うまく詩行に織り交ぜているなぁ、と思います。
    あ、かぶったかも、しれませんが。
    私も電車に乗る時があります。ローカル線です。私のローカル線は、混んでいる時もありますが、あの のどかな雰囲気が好きです。

  7. @北杜アトム

     読んでくださったのですね。どうもありがとうございます。
     いただきましたコメントを拝読して、ハッといたしました。
     これは、返歌なのですね。素敵です!^^

  8. @こしごえ

     読んでいただきまして、ご感想のお言葉をくださり嬉しいです。
     どうもありがとうございます。^^
     リリーは寂しい生き物だから、ついweb詩人会に登場してしまいます。
     もっと時間をつくって皆様の作品を拝読させていただきたいと思って
     います。
     この作品、タイトル「地域鉄道」の方が良かったのかも。今はそんな
     気がします。
     私にとってのローカル線はまさに生活の足です。それで、こんな作風に
     なってるわけですが‥‥。「ローカル線」としての風景が、ここには
     描かれていないという欠点に、気付かされました。コメントをいただけた事、
     感謝しています。投稿して良かったです。「ローカル線」という詩を、
     書くのなら、もっと違った視点で……いつかもう一度書きます。

  9. @リリー

    私は失語症です
    うまく言えないんですけれども
    お願いします

    私のローカルは鶴見線(海芝浦駅)です
    鉄はJFEスチール(川崎製鉄)です

    海というよりも・・・京浜工業地帯です
    ローカルです

    いつもここに行きます
    写真でやってます

    ㎰:返事はいらないです
     ありがとうございます

  10. 五感を使って日常を眺めるリリーさんの詩だなぁ。彼岸花の季節ですねー

  11. @あぶくも

      コメントをどうもありがとうございます。^^ 嬉しいです。
      リリーは細胞が繊細?というか神経質にできているみたいです。
      五感に迫る描写力と、主語を消し去りカメラの視点だけで緊迫
      感を出すカットバックが詩作での武器みたいになってきました。

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