last Thursday
木曜日、同級生が集まって
横に並び杯を上げる
久しぶりなやつ
騒がしいやつ
そして、愛されたやつ
誰が一番上だろうかと、小皿を突きながら小競り合い
俺はどこぞで偉くなったとか
彼は相変わらずだらしない
おまえは今だれかを持ち上げ
そしてあいつは俺を知らないと
3回言う
俺は両手をひろげたまま
両手をひろげたまま
いくつになった
30だ
30か
30だ
そうか、30か
そんなものか
安っぽい値段
硬いパンを裂き
苦い酒をあおる
誰かが指をさす
「それは、お前のものだ」
九十九・九パーセントの罪悪感と
わずかに残された、奇跡のようなもの
バカ騒ぎが続く中
心は湖のように静まる
同じ皿のつまみに手を伸ばした、まさにその手が
あとで俺の背中を押すのだろう
太った猟犬たちが
大勢で押し寄せてくる頃
悲しいかな、誰もが眠りの中にいる
なさけない顔で机につっぷして
友よ、そうさ、したいようにすればいい
お前は最後に口づけをして
大きな奈落へ落ち
そして、木端微塵に砕け散る
夜が明ければ、みな散り散りさ
好きな場所へ帰りな
虚しさ脱ぎ去って
俺はひとり、未来の丘を上っていく
両手をひろげたまま
両手をひろげたまま
コメント
まさに、最後の晩餐の情景のようですね。興味深い解釈です。
last Thursday っていう歌がありますね、検索したらヒットしました。
この詩自体が、ある質感の、歌のようです。
硬いパンを裂き
苦い酒をあおる
というくだり、
たかぼさんも言っているように、この詩は 最後の晩餐みたい。でも、苦い酒って、ワイン?ビール? まあ、どちらでもいいのか。
最後の木曜、意味深です。最後の木曜日に、同級生と集まる。ある種、切ないですね。でも、いい思い出になる、なった、のでしょうか。
友よ、そうさ、したいようにすればいい
お前は最後に口づけをして
大きな奈落へ落ち
そして、木端微塵に砕け散る
このくだりの「最後」、何に口づけしたのか、この詩の話者に?
ともあれ、最後なんですね。
そして、
最終連、心地好い 余韻があります。
たかぼさん、すごい。たしかにこれは明らかに最後の晩餐のオマージュ解釈なのですね。
その中でもリフレインされる「両手をひろげたまま」が、磔にされているのか、すべての状況を受容しているのか、読後イメージがゆっくりが残ります。すべて頭の中のイメージで出来上がったとしたらすごいことだし、先週の木曜日に実際に同窓会のような飲み会があってこのイメージを抱かれたのなら、それはそれですごいことですね。
@たかぼ
なんともつまらん飲み会(同窓会ではなかったが)に行かざるえなかったけど、黙って酒飲んでたらこれの構想が浮かんだとんで良しとします。
すべての連とエピソードを飲み会の様と最後の晩餐、ゲッセマネの園との二重構造にして、リアルな叙情としてみました。
@こしごえ
「last Thursday」というタイトルは「先週の木曜日」というのと「最後の木曜日=聖木曜日(Maundy Thursday)=最後の晩餐」のダブルミーニイングのつもりでしたが、そういう歌があってトリプルミーにイングでした。いえすみません、聴いたことありませんでした。
キスはもちろん裏切りのユダのキスと戯れ場の味気ないキスです。
@あぶくも
残念ながら同窓会ではなかったのですが、これが生まれたのでいい夜だったかもしれない。
今回はとても興がのって自分でいうのもなんですけど力作(かなぁ)。いや全てにちりばめてそんなつもり。
最後はポジティブと捉えるようにするか、ネガティブと捉えるか悩んだのですが(結びの2行は決めていた)、アップする直前に“虚しいまま”より“脱ぎ捨てる”と「究極のポジティブ」と「絶対的なネガティブ」が表裏一体に読めればいいなぁと思い変えました。そう読めればいいですけど。
@王殺し さん
おお、そうなんですね。私も、その曲は知りませんでした。
ちなみに、私、木曜日生まれなんです。
木曜日に、それらの意味があるだなんて、なんだか、嬉しいような気がします。そういう意味があったんだ、と。
王殺しさん、教えてくれて、ありがとうございます。
皆さんがもう書いていらっしゃるからその辺については割愛させてもらいつつ(とか書いてるけど最後の晩餐には相変わらず気づいていませんでした)
構成が良いなぁって。
両手をひろげたまま
両手をひろげたまま
自身の身体感覚を一呼吸確認する作業のようでなんかすてきと思いました。
うぇーいな方向にひろげてみてもそれはそれで面白いなと想像しました。
左右で手のひらの向きが違うんですよね。
@たちばなまこと
生きているってことは、ネガティブでもありポジティブでもあるしさあどうなのだろうかと考えました。
未来の丘、というのは名前の通りこの先に続いていくようで実際は処刑場(ゴルゴダの丘)に向かうようで、手を広げるというのは抱きしめようとしているようでやはり磔でもあるわけで。
人の世の(変節のような)絶望であったり、でもひとり行く希望であったり。
よくよく考えてみればポジティブとネガティブが両方あるからこそ救いなのだなと思い当たるのです、まじで。
人といるのは幸せで不幸せ。こうしてものを書くのも幸せで不幸せ。
@こしごえ
木曜日は洗足日とも。そして翌金曜日は受難日、日曜は復活の日ですね。
飲み過ぎて翌金曜は使いもんにならなくて、日曜あたりでようやく復活、てな話かもしれません。
女の私にはわからない、男たちだけの飾らない宴を垣間見れて楽しかったです。
3回知らないというとこの続きがあるんですよね
イエスが戻って来て言う
聖書に書かれてあることと、現代の現実世界ってこんな風にリンクするんだって驚きと、王殺しさんのある夜みたいな、想像できたのが不思議な気持ち
@アイズ
男たちの宴も歳とともに鼻につくようになったりするんですよ。とくにさほど親しくもない男どもは、つかれます。
コメントありがとうございます
@イチカワナツコ
知らないと言うのはペドロ君ですね。
まあ誰かにお前知らないって言われるのはけっこうがっくりですね。まあ良いけど。
想像できます?へべれけにはなりませんよ?