不在のゆくえ

不在のゆくえ

ここに居た
ここに居ない存在は今
どこに居るのか
ここに居た
ここに居ない存在は今
どこにも居ないのか
いいえ
ここに居た存在は確かに
ここに居たの。
無人駅のホームの待合室に並べられている
プラスチック製の椅子が
あわい光を浴びている午後に
あの存在はどこか
愛している
どこかのここで
今は
さまざまな今
あの存在の今
どこかのここに居る
今は
ここに居た
存在を
思う

投稿者

コメント

  1. 詩にぴったりの写真ですね。
    「どこかのここ」がそこかしこに重なり合って層になっている世界を想像してみました。

  2. あぶくもさんへ ああ、そう言ってくれて、貴重でありがたいです。そう、まぁネタバレすれば、この詩の場合、写真が先にあって詩は写真に合わせて書いたので、あぶくもさんが そう言ってくれて とってもうれしいです。ありがとうございます。
    はい。「どこかのここ」っていうのは さまざまなところにありますね。
    あぶくもさんが その世界を想像してくれたことも貴重です。ありがとうさま。

  3. 心の底に語り掛けるような、素敵な詩ですね。
    今の自分が過去になっていくわけですが、そこに在った、何もかもが今につながっているんですよね。
    どこに存在したとしても大切にしたいですね。

  4. ザイチさんへ 素敵な詩と言ってくれて、うれしく貴重に思います。ありがとうございます。
    そうですね、その通り。さまざまな今は今につながっていますよね。
    はい。そうそう、どこに在ろうともザイチさんの言ってくれる通り、大切にしたいですね。
    ああ、ザイチさんがそれらそのように言ってくれて、ありがたいです。

  5. この詩大好きです。涙が流れます。

  6. 西園寺さんへ まず、この作品を詩として認めてくれて、ありがたいです。
    そして、この詩を大好きですと、涙が流れます、とまで言ってくれて、その思いを貴重に思います。
    西園寺さんがその思いを私に伝えてくれたことも、うれしいです。
    ありがとうございます。

  7. 普段、慌ただしく日々を生きていて、時々、ふっと、自らの存在を考えてしまうのです。そんな時、…忍び寄ってくる詩だなあと思いました。

  8. 長谷川さんへ うむ、そうですねぇ。私もそうかもしれません。普段は日々の流れに身を任せて流されている私ですが、言われてみれば、ふとした時に考え込むことがあるかもしれません。

    長谷川さんが、この詩をそんな時のそのように思ってくれたことを貴重に思います。自分の作品を思ってくれることは ありがたいですからね。ありがとうございます。

コメントするためには、 ログイン してください。