ルーシーチェインソヲ
18の時にホームセンターで出会った男
臆病なくせにスプラッタな趣味があって
これ僕のとっておき古いビデオなのだが
ざらざらの映像にはっきり映し出される
切断された人間の足が床を埋め尽くして
すげえすげえルーシー観てみろよすげえ
血の色で画面が覆い尽くされて何もかも
ブラウン管に男の醜い顔が反射して光る
ついでにマンコにバイブレーター挿して
俺もいつか人を殺すんだすげえだろとか
まだ狂ってもいないイントネーションで
ムカついて私がアンタの手足切り刻んで
脳味噌やら内臓やら全て無茶苦茶にして
ただの肉の塊にして瓶に詰めてやろうか
思ったけれど言わなかった私は偉いけど
言わなかったけれど実行した私は酷いな
なんてこれっぽっちも思わなかった私は
ホームセンターで立ち尽くしながらただ
神様どうか私に何か目的をくださいって
祈りながら男の手を握っているのでした
[TONOMOTOSHO Rebirth Project No.078: Title by オカザキタツオ]
コメント
後半が凄まじくて良い、というか好き、というか、なんて言うのが適切か悩む(^^)
怖いのは正直苦手 というか嫌いな私ですが。 この詩のインパクトはすさまじいかも。でも、驚くことでもないのかも。
ルーシーにしてみれば、それがルーシーにとっての自然な行為だったのでしょうね。ん。
1行目からインパクトのある行が続いたからこそ、
ホームセンターで立ち尽くしながらただ
神様どうか私に何か目的をくださいって
祈りながら男の手を握っているのでした
という3行に、こころ打たれます。うん。
オカザキさんのタイトルと、めっちゃクールなコラボ!流れて止まらない感じが良いですね。