宿 命の歌を歌う

銀河の岸で小鬼の私は涙を零す
いくたびも「さようなら ありがとう」と
星の亡骸に歌を歌ってきた小鬼
これからも「さようなら ありがとう」と
星の亡骸に歌を歌っていく小鬼
だけれど
どうして小鬼は涙を零すの
悲しいの?
魂という命を思うの。

お日さまに夜は無い
お日さまの命が尽きるまではね
お日さまはいつも照らす
さまざまな命を
でも
お日さまを照らしてくれるのは何だろうか
自分自身の
お日さまか
あなたにはどのように見える
お日さまの命

「その人の人生を私が生きることは出来ないので、
私は私の人生を生きるしかない」と
小鬼の私はつぶやく。しかし
小鬼の私が「人」「生」って
おかしいね
私の命は誰のためにある
答なんて無いの。しかし
命は命のためにあるの

星の亡霊と小鬼は挨拶を交わす
今もこうしてここに在る
亡霊と小鬼の私
「またね」とも言えるありがたさ
また会えるといいね
元気でね
この宇宙が死んでも
どこか別の次元で会えるかもしれないね
だって
約束をしたよ 果てしない

銀河の岸で小鬼の私は涙を零す
いくたびも「さようなら ありがとう」という
思いを
忘れ去りたくはない
あなたと会えた
あなたと

投稿者

コメント

  1. 世界線、かな。最近よく目にします。
    小鬼もその世界線では人だし、人間も世界線によっては亡霊です。もしかしたらあくる世界線ではお日様も生き残って夜を迎え星と出会い、そこで一緒に暮らすかもしれない。亡霊も小鬼もそこでは永遠もしれないですね。

  2. @王殺しさんへ
    世界線、という言葉は初めて知りました。ちょっと検索してみましたが、私にはちょっと難しい言葉です。いろんな世界(や存在)が同時に存在するということなの? ふふ。相対性理論が元ネタみたいですね。まあ、でも、おもしろそうな考えですね。
    うん、その上で、王殺しさんが言ってくれているように、さまざまな世界があるというね。
    しかし、永遠てほんと人間の常識を超えた世界ですよね。この宇宙を生んだのは(あえて何かという)何かですよね。でも、その何かを生んだ(生んだ?)のは何なんだろうかという。あんまり突き詰めていくと、アタマがおかしくなっちゃう私。
    でも、その世界線では、みんなが一緒に仲良くしてるとすてき。そう思います。

  3. @王殺しさんへ
    追記 王殺しさん 世界線というすてきな言葉を知るキッカケをくれて、それでこの詩を読んでくれた上にこの詩から世界線のすてきなお話をしてくれて ありがたくうれしいです。貴重なお話をありがとうございます。

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