村が焼けた

村が焼けた
四年前の十一月の 冷たい

くすぶる瓦礫を
水のしたたる汚れた靴先で
ざりざり ざりざり

なくなった意味は 無意味
じゃない証明を
足首だけを動かして
僕たちは探して
探しつづけて

(靴先にあたった硬い灰のかたまりが崩れた)
(崩れた一欠片を踏み潰す)
(脆くてやわらかな感触と熱が たしかに)

(たしかに)

投稿者

群馬県

コメント

  1. 焼け跡のざりざりがこびりつきます。
    いい意味で重さのある詩だなと感じました。

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