パンの香り
パンの香りが漂うダイニング
いつもの朝のはずだった…
2001年9月11日
寝ぼけ眼に映ったその光景に
幼い子供は何も思わなかった
いや
何も思えなかった
トースターから漂ってくる
幸せの香り
後めたい幸せの香り
テレビの中の煙は
どこか遠い国のことなんだ
幸せのパンの香りに包まれて
ここは安全 安心なさいと
テレビの中の黒いものを横目に
熱いコーヒーを啜る母
幼い子供は
心の中に何か黒いものを燻らせて
通園バッグにお弁当を入れる
幸せのパンの香りに包まれて
コメント
現在の、小さな子供たちが、ロシアとウクライナの戦況をどんなふうに受けてめているのか。…読後、思わずにはいられませんでした。豊かな思い出が重なって欲しい。街中で子供たちに出会うたび、痛感します。
@長谷川 忍
コメント、ありがとうございます。
これからを担う子供達には、いろんな経験をさせて、豊かな心を養ってもらいたいものです。
親だけでなく、現代に生きる皆が考えて行動しなければならないと思います。